バイオトイレにウォシュレットは使えるか?

バイオトイレにウォシュレットは使えるか?

ウォシュレット取付の注意点

まず、「ウォシュレット」という名称はTOTOの商標登録であり、一般的には「温水洗浄便座」と呼ばれるため、ここでは「洗浄便座」と記載いたします。

結論からいうと弊社の場合、洗浄便座の利用はレンタル品は不可・販売品は可能です。では販売品の場合の注意点を2点ご説明します。

まずは1点目。そもそも、バイオトイレの導入理由の多くが「上下水道が不要」という点なので、洗浄便座を取り付けるには上水道工事が必要になります。

2点目は、上水工事を行って洗浄便座を取り付けた場合、1日に利用できる回数が減ります。バイオトイレはおがくず等の媒体で、小便と大便を微生物によって分解、処理をするため、1日に利用できる回数に制限があります。媒体中の水分が多くなると微生物が活動できなくなり、便の分解が不可の状態となります。

メーカーや製品により異なりますが、洗浄便座の使用水量が250~500ml/分、洗浄便座1回の利用が1分間の場合、小便1、2回分の水量がおがくず等の媒体に吸収されるため、1日の利用限度回数は半減、もしくは半減以下になると考えられます。

洗浄便座を取り付けてバイオトイレを導入する際は、カタログに記載の「最大処理回数」より半減することを踏まえ、余裕をもった能力を選びましょう。

※洗浄便座の取り付け・上下水道工事は弊社では承っておりません。

【参 考】
バイオトイレのしくみについてはこちら↓
https://toilet-mc.jp/blog/2020/03/13/post-15/

洋式でないと使えない!

「洋式トイレ(便器)はありますか?」と問い合わせ頂くことも少なくありません。メイクリーンで取り扱うバイオ分解式の仮設トイレ「バイオミカレット」は全て洋式で、暖房便座を完備しているので、冬場は温かくトイレ利用が可能です。
仮設トイレ業界全体的に、洋式の仮設トイレの取扱数は増加傾向にありますが、日本全国の総数ではまだまだ普及が追いついていないのが現状です。
災害時は、「避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン」で内閣府も、特に高齢者と障害者のため、洋式便器の確保について推進していますが、最近は「洋式でないとトイレができない」という若年層が増えているだけでなく、建設現場で働く40~50代の方からも、「膝が悪いから和式トイレはできない。」という声をよく聞きます。今後は世代を問わず、洋式便器の需要は年々増加することが考えられます。肌がふれずに用を足せるなど、和式にしかないメリットもあるのですが、膝が曲げられないという方にとっては、利用が難しいのが現実です。

仮設トイレを設置する際は、ご利用される方に相応しい製品を選定しましょう。